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2022.07.30
「ふくえらびtips」は、アイテム選びやコーディネート作りにつながるヒントを専門家が解説する連載コラムです。
今回は「ビズポロ」について。
特徴的なディテールとその役割を解説します。
今イチ押しのビズポロもピックアップしますので、是非チェックしてみてください!!
暑さを凌ぐビジネスカジュアルの定番としてすっかり定着した「クールビズ」。
そのクールビズスタイルにおいて、「ビズポロ」や「ビジポロ」などと呼ばれる「ビジネス用のポロシャツ」が定番化しています。
ビズポロの定義は細かく決まっているわけではなく、ブランドによってまちまち。
ただし、「ビジネスシーンに適したシンプルで上品なデザイン」は共通した特徴です。
また、「台襟」を採用したデザインが主流。
台襟とは「襟の土台となる帯状のパーツ」のことで、シャツでは標準的に使われています。
台襟を用いると首元が立体的になり、上品でエレガントな印象に。
また、立体的だからこそジャケットを重ねてもバランスが整いやすくなります。
ビズポロはポロシャツの1種であり、定番の生地もポロシャツと同じ「鹿の子」です。
鹿の子生地というだけで通気性は抜群ですが、最近は高機能素材を用いて通気性や吸湿性、速乾性、ストレッチ性などを高めたビズポロも増加。
夏でも快適な着心地のビズポロが増えています。
また、最近は前開きタイプのビズポロも増加中。
ただし、個人的にはシャツとカテゴライズしたいアイテムです。
前開きのポロシャツは見た目がシャツと変わりませんし、ブランドによっては「鹿の子シャツ」などのアイテム名がついています。
プルオーバータイプのビズポロをクールビズで着用するとして、アイテムを選ぶ際にチェックすべきなのは「襟型」。
ビズポロはノータイで着用するのが基本なので、ネクタイがなくてもサマになる襟型が重要です。
おすすめは「カッタウェイ」。
襟先がワイドに開いた襟型のカッタウェイは、首元がすっきりした印象になり、ノータイでもサマになりやすいのが魅力です。
また、すっきりしているからこそリラックス感や開放感を演出してくれます。
さらに、ジャケットを重ねたときにまとまりやすいのもポイント。
広く開いた襟先がジャケット内に入り込み、自然と収まってくれます。
「ボタンダウン」もノータイでサマになりやすい襟型の代表格。
ボタンダウンはシャツでは定番の襟型で、襟先をボタンで固定する襟型のことです。
固定しているので襟先がバタつかず、ノータイでもサマになりやすいのが大きな特徴。
ボタンがさり気ないアクセントになるのもポイントです。
また、襟先が動かないのでジャケットを重ねてもすんなりまとまり、いちいち襟を直さなくても美しくまとまってくれます。
もちろん、レギュラーカラーやワイドカラーといった一般的な襟型を選んでも問題はありません。
ただし、どうせポロシャツを着るならノータイでもサマになりやすい「カッタウェイ」や「ボタンダウン」を活用してみてください。
ビズポロをクールビズなどのビジネススタイルとして着こなす場合は、「ジャストサイズ」を選びつつ裾をパンツに「タックイン」するのがおすすめです。
カジュアルシーンではオーバーサイズが当たり前になっていますが、ビジネスシーンではやはりジャストサイズが基本。
オーバーサイズが生み出すリラックス感やトレンドよりも、ジャストサイズが醸す品格や信頼感を重視すべきだからです。
丈が短めのポロシャツなら裾を出してもダラしない印象にはなりませんが、ビジネススタイルとしての品位を重視するなら裾は出さないに越したことありません。
そうなるとシャツを使ったコーディネートと同じような着こなしになりますが、だからこそポロシャツは、らしさが感じられるアイテムを選ぶべきです。
そこで今回のイチ押しアイテムは、
〈ALEXANDER JULIAN(アレキサンダージュリアンメンズ)〉の「Biz プラチナム鹿の子 カッタウェイ半袖ポロシャツ」
です。